奈辺書房

不確かなこと日記。

11/19の断片

・ほっこりしたこと

 

自宅近くのセブンイレブンの店員には、まともな人間がほとんど居ない。世の中の荒波を巧みに掻い潜ってきたような連中が精鋭部隊を築いている。なにか、そういう特殊訓練でも受けたのか?とさえ思う。

 

まだ昼間だと言うのにジャンプを読んでいる大学生の店員は、最近になってスマホゲームさえできるほど肝が座ってきた。会計の際に商品名を大声で復唱する婆さんAは、紙パックの飲み物にストローを付けてくれない。何度言っても温かいものと冷たいものを一緒の袋に閉じ込めて台無しにしようとする婆さんBは、もはやそれが生きがいのようだ。他にも、咎めるほどの目立った悪行は働かないにしても、細かな違和感がある店員が粒ぞろいなのだ。

 

客しては迷惑を被ることもあるけど、そんな人間の受け皿があるのは素晴らしいことだと思ったりもする。昨晩、それを強く感じる出来事があった。

 

2ヶ月前から、恐らく、吃音?と思しき男性店員が勤務している。傍から見たら挙動不審で、はじめの頃は客から好奇の目を向けられていた。けれど、決して仕事の覚えは悪くないし、むしろほかの店員とは比べ物にならないくらい必死に努力していた。それに、誠実そうで愛嬌があった。

 

最近は、彼の人柄のおかげか、客から世間話を振られて和やかに会話をしている様子をよく見かけるになった。僕はこれを見て、とてもほっこりする。

 

たしかに、人には欠けている部分があるにせよ、それが社会で生きていく上での生きづらさに直結するとは限らない。どこかにきっと、その欠損が気にならない場所は存在するのだと思う。ただ、先に紹介した大学生、婆さんA、婆さんBにはもっとしっかりしてもらいたい。

 

 

・0.03mmより薄くて軽い

 

底抜けの阿呆だって理解できるほどに平易で薄くて軽い、言葉を冒涜したようなポエム。

 

ブランディングのために、恋人やら友達から言われてもいないことを、あたかも言われたかのようにする寒い演出。

 

本来の意味を汲み取るために必要な前後の文脈が、見事にばっさり切り捨てられている名言・格言等のツイート。

 

こんなものをありがたがってるような人は、心底薄っぺらいと思うし、思慮が浅すぎる。潮干狩りできるくらい浅い。

 

それらの趣味嗜好も存在価値も否定はしないけれど、そんな人に限って「誰かを幸せにしたい」とか言い出すのはどうしてなんだ。日頃から勉強していないくせに、御守りだけは完璧に揃える。みんなで頑張ろうとか言って正義の味方みたいな顔をして、頑張りたくない人は平気で黙殺する。Google検索で「安全保障」とか一寸も調べたことないくせに、ミサイルの騒ぎがある時だけ世界平和を望む。

 

 

目の前のことを蔑ろにしているから、自分とは関係が無くて遥か遠くの話ばかり偉そうに語る。それもまるで、善人であるかのような面をして。そんな人間の薄さや軽さに、心底嫌気がさす時がある。その薄さと軽さを転用して、避妊具の開発にでも活かせれば良いのにと思う。